物心ついた時から車椅子に座っていて、誰かの支えが必要でした。
9歳で入院すると、周りは寝たきりの障害者ばかり。仲良くなった友達も病状が進行し、帰らぬ人となったこともありました。
僕の病気は進行する。
幼いながら、その現実を目の当たりにしました。
そこから12年。それは僕の中で常識となりました。人が空を飛べないように、決して覆ることのないルールとして受け入れていました。
しかし昨年6月、治療薬の製造販売が承認されました。常識が覆されたのです。
エブリスディ
中外製薬の情報によると
<エブリスディは、SMN(survival motor neuron)タンパクの欠損につながる5番染色体の変異によって引き起こされる、SMAを治療するためにデザインされたSMN2スプライシング修飾剤です。SMNタンパクレベルを増加させ、維持することでSMAを治療するよう設計されています。SMNタンパクは全身に見られ、運動神経と運動機能の維持に重要です。
中外製薬『エブリスディ、脊髄性筋萎縮症に対し承認を取得』より抜粋
わかりにくいですね。。。
間違った情報を発信してはいけないので、あくまで僕のイメージをお伝えします。
運動に必要な遺伝子(SMN1)とSMN1を助けるSMN2も十分な働きをしないため、思うように体が動かせません。今回のエブリスディによってSMN2をパワーアップさせ、SMN1の代わりに働くようする効果が期待できます。
こちらの記事では、脊髄性筋萎縮症I型の乳児に対し投与の結果、これまで死亡や人工呼吸器が必要となる中央値が13.5ヶ月であったに対し、24ヶ月時点で93%生存し、83%が人工呼吸器を使用しなかったようです。
これまでの治療とは、明らかに違います。
結果が出ているのです。(成人の臨床結果はは把握してません)
服薬から2ヶ月経った今
昨年11月に僕の手元にも届き、本格的な治療が始まりました。
正直効果は実感できてません。
ですが、これが効果とも言えます。
治療前は、口周りの筋力低下を感じており、生野菜や鶏肉など歯応えのあるものは、飲み込むのに時間がかかっていました。飲み込みも、詰まりかけることが度々あり、食事形態の変更を考えていたところです。
現在、筋力低下を感じることはありません。少し食べやすなった感覚もあります。
これまでは進行し、弱まる一方だったのが改善されてるのです。
他の方の反応
同じ治療をされている、イラストレーターの「くぼりえ」さんによると
左手も動く!置いたら置いたっきりでこんなに手首は動かなかったのに😳歯磨きもしやすくなってるし、米粒が飲み込みにくかったのが、若干飲み込みやすくなってるのにも気がついて。今までの人生の中で、身体的な事で出来ないことが出来るようになった経験が一度もなかったから、もう毎日が不思議過ぎる pic.twitter.com/5rjhhztdBi
— くぼりえ (@rie_kubo) October 27, 2021
頭を起こせるようになった。以前は、よほどの好条件が重なって、うんとがんばらないと出来なかったのが、いつでもがんばらずに何度もできるようになりました。夕方から夜にかけて、顎や舌に疲労が蓄積し滑舌がとても悪くなっていたのも、今は、だいぶ楽に喋れます。いろんなことが楽になってきています pic.twitter.com/yvVuErotqh
— くぼりえ (@rie_kubo) November 3, 2021
嘘のようですが、本当の話です。
僕自身くぼりえさんのツイートは衝撃を受けました。当たり前が変わったのです。
まとめ
以前「病気は付き合うものじゃない。治すものだ。」と言われたことがありました。
そんな未来はそう遠くないかもしれません。
一緒に頑張りましょう!
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